いまや、ランニングにGPSを活用することは広く浸透している。スマートフォンのアプリなどを使っているひとも多いと思うが、今回は近頃ランナーに人気の、GPSウォッチにクローズアップしたい。
ランのお供に最適
近頃、ランナーの間でGPSウォッチがブームとなっている。このGPSウォッチは、ただ単にGPS機能が付いた時計というわけではなく、自分の身体の状態までわかる機能が多く付いている。スピード・ペースなどをリアルタイムで計測しランナーに伝える機能や、設定した区間ごとのタイムを自動的に計測してくれるオートラップ機能、心拍数計測システム、さらに自分の記録を仲間と共有することができる機能など、これらをうまく活用すれば、ランニングをするうえでの計画や目標が立てやすくなる。このような役割は、ある程度ならスマートフォンでも代用可能であるが、走りながらスマートフォンを操作したり画面をいちいち気にするのは危険で、ペースを乱す原因になることもある。時間を見るように腕時計で状況を確認できるGPSウォッチは、ランのお供に最適なのだ。
おすすめのGPSウォッチ
ここでは、今人気が高いGPSウォッチをご紹介する。機能や価格もさまざまなので、自分に合ったものを見つけてほしい。
Gセンサー・気圧高度計・心拍計・スピード/ケイデンスセンサー・フッドポッド・パワー計測器が搭載されており、フィジカルデータの解析までもが可能。おまけに50m防水というタフさも併せ持つ。発売以来人気ナンバーワンを獲得し続ける、GPSウォッチの最高峰ともいえる一品。本格的なウルトラマラソンなどにも完全に対応できる。
この時計の魅力は、ひとが体内に取り込むことのできる酸素量を計測することができるところ。この機能により運動レベルの把握が可能になり、トレーニングのコントロールに役立てることができるのだ。
3 ポラ―ル V800
普段のアクティブデータを記録し、次のトレーニングや大会までの正確な回復期間を算出してくれるという高機能な時計。Bluetooth機能で簡単にスマートフォンへデータを転送することも可能。
この時計の最大の利点は、胸ベルトなしでも正確な脈拍数が計測できるところ。また、表示項目にはストライド計測、標高、累計上昇高度・累計下降高度、ガイドタイム、ガイド距離などがついている。
GPSが乱れがちな周回コースやビル街でも、性能の高いGPSチップにより誤差が最小限にとどめられる。また、GPS信号が入らないトンネルなどでも、内臓のストライドセンサーにより高い精度で走行距離やラップなどが計測可能。 コストパフォーマンスのよさも人気の秘訣。
以上に挙げた高機能ウォッチに少々手を伸ばしにくいという方は、まずは次のウォッチを試してみてはいかがだろうか。
こちらのモデルは女性人気が高く、搭載する機能は特に使用する主要なものに絞ったものになっている。カラ―もレッド、イエロー、グリーンとビビットな色が揃う。重さは55gと軽めで、操作もシンプルで使いやすいと評判。
こちらも機能を絞った時計となっているが、搭載機能はどれも精度が高い。距離・ペース・時間・消費カロリーなど必要なデータをシンプルに表示してくれる。操作も簡単で、専用アプリ「Go Life Run」を利用すれば、データが地図やグラフなどで表示され、仲間と共有することも可能。初めて購入するGPSウォッチとしてはうってつけの品。
なお、オープン価格のものが多数であるため価格はここでは掲載しなかったが、気になったものがあれば、ぜひネットで検索したり、店頭に立ち寄ってみるなどしてみてもらいたい。
身軽に多くの機能を活用できる
GPSウォッチは高い機能性はもちろん、丈夫なところも人気の要因のひとつ。防水性も優れているため、スマートフォンを使用するよりも安心してランをはじめとする運動の場にも身につけていくことができる。プロの登山家である江本悠滋氏いわく、危険な登山ガイドをする際には、エプソンのGPSウォッチ「Wristable」がなくてはならない存在なのだという。距離・速さ・位置関係を正確に把握できることから、登山をする際の計画もよりたてやくなるそう。GPS機能によって、視界の悪い冬の登山時などでも正確に自分の位置を把握できるため、万が一のときに救助を呼びやすくするための備えにもなる。このように、過酷な状況に身を置くことが多い登山家にも愛用されることから、GPSウォッチの強度の高さ、高機能さ、携行性のよさがうかがえる。
GPSウォッチはスマートフォンアプリと比べて、どうしても初期費用が高額になってしまうが、是非一度その機能を確認してみることをおすすめする。GPSを使ってランニングをすれば、自分が走った距離を明確に知ることができるため、より適した目標をたてやすくなり、日々の達成感にもつながる。すでにランニング用スマートフォンアプリなどでGPS機能を活用しているひとも多いと思うが、より幅広い機能を使うことができ、身軽に装着して走ることができるGPSウォッチを一度試してみてはいかがだろうか。
Illustration: Fujii Tomoko
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