【Column】ランニングをする最適な時間と距離は?

ランニングをする上でちょうど良い時間や距離とはどれくらいなのか? 1日のどの時間帯に走るのが良いのか? これからランニングを始めるひとや、今までただなんとなく走っていたひとには、いろいろとわからないことも多いはず。ここでは、知っているようで知らなかったランニングに関する知識をご紹介。少し意識するだけで、より効果的で快適な走りにつながるだろう。


無理なく続けることが大切


 ランニングをすることで脂肪が燃焼されダイエット効果が期待できることや、健康増進につながるという利点は広く知られているものの、より効果を上げるための走り方を常に意識しているひとは意外と少ないはず。もしかすると、今あなたが取り組んでいる方法では筋力アップやダイエットの効果がなかなか表れないなんてことも……? また、ランニングは多くのメリットをもつ反面、間違った方法で続けてしまえばケガなどにつながるリスクも伴う。楽しくランニングを続けるためにも、体への負担を最小限に走る工夫をしたい。

 まず長距離を走る場合は、早朝にランニングをするほうが良いと考えられている。明け方は体温が低いため、長く走り続けてもオーバーヒートする可能性が低いという体のメカニズムが関係しているのだ。また、夜食などをとらない限り、朝食までの間、体内では脂肪燃焼が行われている。そのため明け方は代謝が高まっており、そこにランを加えることで、より脂肪燃焼効果に期待ができるのだ。さらにその効果は一日中持続するため、習慣にすることができれば、太りにくい体質へと改善することも可能。

 体への負担を減らして安心して走るには、夕方がおすすめ。夕方は体温が高く筋肉がほぐれているため、怪我をしにくくなる。

 また、これからランニングを始めるひとは慣れるまで無理をしないことが大切、あまり運動をしていなかった状態からいきなり無理をして走り出すと、思わぬケガにつながることも。運動が苦手なひとは、ウォーキングから徐々にペースを上げてみよう。ランニングは続けることで健康や美容に効果が出るものなので、ケガなどで継続できない状態になってしまってはもったいない。


「速く、長く」より「毎日コツコツと」


 健康、美容、ダイエット……走る理由はひとそれぞれだが、共通して適切なペースといえるのは“話せる余裕があるくらい”。脂肪燃焼を目的とするのであれば、効果が表れ始めるのは走り始めてから20~30分後。スピードを出して負荷をかけたほうが手っ取り早いと考えるひともいるかもしれないが、基本的には話すことができるくらい余裕のあるスピードで、20分以上走れたほうが断然良いのだ。

 また、日々のランニングは長くても1時間程度にとどめておくことをおすすめする。もちろん、つらいと感じる距離や時間はひとそれぞれだが、あまり長い時間走りこんでしまうと、疲労やケガなどによって続けられなくなってしまうことも。健康維持やダイエットが目的のランであれば、1時間以内の運動で十分。速く、長く走ったからといってすぐに効果が表れるものではなく、コツコツと続けることが一番の近道なのだ。

 手軽にできる運動として世の中に広く浸透したランニング。ただ、適切な時間やペースについて、あまり意識したことがないひとも多いのでは? 今回ご紹介した内容はほんの一部だが、これを機に無理なくランを続ける方法を少しずつ意識してみてはいかがだろうか。


Illustration: Fujii Tomoko

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